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気象大学校卒業式 国土交通大臣祝辞

令和5年度気象大学校卒業式 斉藤国土交通大臣祝辞

 本日ここに、気象大学校の卒業式が挙行されるにあたり、国土交通大臣として祝辞を述べる機会を得ましたことを、大変嬉しく思います。

 4年間の教育課程を修了し、晴れて、卒業の日を迎えられた第57期卒業生11名の皆さん、ご卒業、誠におめでとうございます。

 また、これまで皆さんを支えてこられたご家族の皆様方にも、心からお祝いを申し上げます。立派に成長された卒業生の姿をご覧になられ、喜びや誇らしさとともに、万感胸に迫る思いでおられることと存じます。

 先月、気象大学校の百年以上の長きにわたる専門的な教育活動が評価され、人事院総裁賞を受賞したことを大変嬉しく思います。そして、この喜ばしい時季に、ここ気象大学校から、前途洋々たる未来に向かって新たな一歩を踏み出す皆さんへ、一言、はなむけの言葉を申し上げます。

 我が国は、四季を有し、世界が羨む美しい自然を持つ反面、世界で起こっている地震の約1割が発生し、世界の活火山もその約1割が集中していると言われており、自然災害とともに生きる「災害大国」という別の顔も持っています。

 災害大国・日本において、大雨、地震・津波、火山噴火などの、あらゆる自然災害から国民の生命と財産を守るため、総力を挙げて、ハード・ソフトの両面から防災・減災・国土強靭化を強力に推進していくことが、国土交通省の重要な使命・役割です。

 気象庁は、まさにその一翼を担っており、明治8年の発足以来、150年近くにわたって、その時々の最新技術を駆使して自然を観測・監視・予測し、より適切な情報提供に努めてきました。

 直近では、今年1月の令和6年能登半島地震において、気象庁は、発災直後から地震活動を継続的に監視するとともに、厳冬期にあって救援・復旧活動が難しい中、政府の支援チームに対して、きめ細やかに防災気象情報を提供し、現地活動の円滑化に貢献してきました。まさに、気象庁が政府の救援・復旧活動を支えていたと言っても過言ではありません。

 そして、自然災害の激甚化・頻発化に伴い、気象庁に寄せられる期待はこれまでになく高まっており、気象庁では、その期待に応えるべく、次期静止気象衛星をはじめとした観測の強化や情報改善のための技術開発に総力を挙げて取り組んでいます。次世代を担う皆さんには、是非、これらの取組みに意欲的に参画し、持てる力を存分に発揮していただきたいと思います。

 皆さんには、伝統ある気象大学校の卒業生であるとともに、「国民の安全・安心の確保」という使命の一翼を担っているという誇りを持ち続け、国民に寄り添い、信頼される気象庁職員として大いに活躍されますことを強く期待しています。

 結びに、将来の気象庁を背負って立つ、大学校生の育成にご尽力いただいた吉田校長をはじめ、教職員の皆様に敬意を表するとともに、日頃から気象大学校に御理解と御協力をいただいております関係者の皆様方に感謝申し上げ、私の祝辞とさせていただきます。

令和6年3月20日 国土交通大臣 斉藤 鉄夫


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