気象大学校卒業式 国土交通大臣祝辞

令和7年度気象大学校卒業式 金子国土交通大臣祝辞
国土交通大臣の金子恭之です。 本日ここに、気象大学校の卒業式が挙行されるにあたり、国土交通大臣として祝辞を述べることができ、大変うれしく思います。皆さんの前途洋々たる未来への船出にあたり、一言、はなむけの言葉を申し上げます。
4年間の教育課程を修了し、晴れて、卒業の日を迎えられた第59期卒業生16名の皆さん、ご卒業、誠におめでとうございます。
また、これまで皆さんを支えてこられたご家族の皆様方にも、心からお祝いを申し上げます。立派に成長された卒業生の姿をご覧になられ、喜びや誇らしさとともに、万感胸に迫る思いでおられることと存じます。
皆さんの卒業までの道のりは、決して平たんなものではなかったでしょう。しかし皆さんは、この学校に入学してから今日に至るまで、真摯に努力を続け、最先端の技術を用いて現場で業務を行っている職員から気象、地震火山、地球環境などの専門知識を学び、また、各県における業務の最前線である地方気象台において、観測業務や予報業務を実地で学び、地域防災業務に同行して地元の方々と交流を深めるなどして、気象業務や防災の幅広い知識と技術を習得してきました。皆さんひとりひとりが、あきらめずに積み重ねてきた努力を大いにたたえたいと思います。
我が国は、四季を有し、世界が羨む美しい自然をもつ反面、自然災害の頻発する「災害大国」という別の顔も持っています。
昨年も、8月には私の地元である熊本県において大雨特別警報が発表されました。さらに12月には青森県において最大震度6強を記録する大規模地震が発生し、初めての北海道・三陸沖後発地震注意情報を発表しました。
私は熊本県や青森県の被災地に入り、被害状況の視察や地元自治体の声を伺う中で、こうした自然災害に対して気象庁が、防災気象情報を適時的確に発表するとともに、地方自治体に職員を派遣して今後の見通しをきめ細やかに説明するなど、災害の最前線で地方自治体の救援・復旧活動を支えている様子を実感してきたところです。
さらに、このような災害への対応として、防災気象情報を改善するため、私が国土交通大臣として初めて取り組んだ記念すべき法律である「気象業務法及び水防法の一部を改正する法律案」が昨年の臨時国会において全会一致で可決・成立しました。
卒業生の皆さんがこれから赴任する気象官署において、今年の出水期から運用が開始される、この新しい防災気象情報の普及啓発活動に、今まさに取り組んでいるところです。皆さんには、この新しい取り組みの中で、持てる力を存分に発揮していただきたいと思います。
さて、気象大学校は創立から103年を迎えました。皆さんには、伝統ある気象大学校の卒業生であるとともに、「国民の安全・安心の確保」という使命の一翼を担っているという誇りを持ち続け、国民に寄り添い、信頼される気象庁職員として大いに活躍されますことを強く期待しています。
結びに、将来の気象庁を背負って立つ、大学校生の育成にご尽力いただいた尾崎校長をはじめ、教職員の皆様に敬意を表するとともに、日頃から気象大学校に御理解と御協力をいただいております関係者の皆様方に感謝申し上げ、私の祝辞とさせていただきます。
令和8年3月20日 国土交通大臣 金子 恭之