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在校生の声

受験体験記

令和5(2023)年度入学生が自身の受験体験と受験を考えている方へのメッセージを書きました。
気象大学校の入学試験は一般大学と日程や試験科目などで異なる点が多いので、受験される予定の方は是非参考にしてください。

千葉県出身・18才

 私が初めて気象大学校の存在を知ったのは高2の秋頃でした。元々地震に興味があり、それに関連する職業を探したところ、気象庁の職員という職業を見つけ、気象庁に入るにはどうすれば良いか調べてこの大学を見つけました。他の大学の理学部に行ってから気象庁に入る方法もありましたが、気象大学校であれば実際に授業の中で気象庁の業務に関することを学べることに魅力を感じて受験することに決めました。
 実際に気象大学校の受験対策を始めたのは高3の夏休みからでした。夏休みが始まる前までに数学と物理の全範囲を終わらせておいて過去問を解ける状態にしておきました。私は数学があまり得意ではなかったので、とにかく少しでも点を稼ごうという意識で答案を書くようにしていました。入試に合格するにも入学後の勉強においても数学と物理という科目ははとても重要なので特に力を入れて勉強することをおすすめします。英語の記述式試験は学校の先生に添削してもらっていました。また、基礎能力試験の配点が意外と大きいのと、他の大学の入試問題とはかけ離れた感じの問題が出るので早めに対策を始めることをおすすめします。
 作文試験は直前期に数回書いてみて親に見てもらうなどしていました。また、面接試験についてですが、私はそれまで面接というものを受けたことがなかったのでとても不安でしたが、学校の先生や親と練習したことで本番では上手く質問に答えることができたと思います。事前に面接カードを書いてその内容から話を聞かれるので、質問される内容を想像しながら面接カードを書くと良いと思います。
 最後になりますが、受験勉強は辛く、常に不安がつきまとうと思います。ですが、今頑張ればその先には楽しい大学生活が待っています。頑張ってください。

奈良県出身・18才

 私が気象大学校の存在を知ったきっかけは高校1年生の夏頃、母親からの紹介でした。当時は数ある大学の内の一つと考えていましたが、調べていくうちに自分の興味のあることが学べ、他大学とは違う面白い経験ができると思い次第に目標へと変わっていきました。
 試験が10月にあるため周囲の友達よりも受験が早くにあることを常に留意していました。学校での授業は、試験範囲が入試直前に終わるため、早い時期から予習と赤本の取り組みを大切にしていました。また、私は人前での発表が苦手であったため2次試験に対して非常に不安を覚えていました。そのため、面接カードを基に予想される質問に対して上手にこたえられるように何度も練習した覚えがあります。
 大学校に入学すると個性豊かな先輩方が歓迎してくださり、部活動もゆるく盛んで気負うことなく楽しめます。先輩方や教官方との関係も密接で仲が深まり、楽しい大学生活を送っています。
 進路に不安を感じている皆さん。自分が何をしたいのか、自分にとって一番良い選択は何か考え抜いてください。結論が出なくとも、考えることで頭の整理ができ受験へのモチベーションにつながると思います。皆さんがより良い選択をされることを願っています。その先に気象大学校があるのであれば、ご入学を楽しみにしています。

茨城県出身・18才

 気象大学校について初めて知ったのは、高3の夏頃でした。みなさんもご存知のようにこの気象大学校の入試は、一般の私立や国公立大学の入試日程よりも早く、それにより願書締め切りも早いです。(9月上旬だったと思います。)私の場合、気象大学校を知った時期がとても遅く出願したのが締め切り日の1日前で、ギリギリだったことを覚えています。当然のことながら出願後1ヶ月ほどで1次試験があったので過去問は演習する時間がありませんでした。ただ思い返してみると、とても特殊な試験なので過去問をやることは強く勧めます。私の場合は、高2の段階で、高3までの内容をすべて自分で予習し終え、高3は難関大の過去問や、大学の内容をやっていたので、なんとか気象大学校の試験を解くことができました。ただ勉強が得意でなかったり予習が追いついてなかったりする人は私のことはあまり参考にしないほうがいいと思います。上にも書きましたが過去問が基本であり最高の受験対策になるのでまずは過去問をやりましょう。2次試験については、面接や身体検査、性格診断などがありますが、私はいずれも対策はしませんでした。しかし、面接では緊張したので、1次試験に合格したら練習してみても良いかもしれません。なお余談ですが、面接の順番が遅くなる場合に備えて、なにか暇つぶしがあるといいでしょう。私は3時間ほど待ちました。
 気象大学校は知名度がとても低く知る人ぞ知る学校となっていますが、先輩や同期には優れた人が多くいます。レベルの高い環境で地球物理を学びたい人や、少しでも興味がある人は受けてみる価値のある学校だと思います。倍率は国公立難関大学をゆうに超え、試験は決して簡単ではありませんが、強い意志があれば入学できると思います。どうか諦めずに勉強をがんばってください。ご入学お待ちしております。

東京都出身・19才

 私は、高校生のころは、将来のことがうまく想像できなくて、どの大学に行きたいか、どんなことをやりたいかも分からなかったので、就職のしやすさで受験する学校を決めました。入学=就職である気大も受験し、二次試験まで通りましたが、点数が足りず不合格となり、他大学に進学しました。
 私にとっては昨年の大学生活が転機になりました。同じ学科の先輩の卒後の活躍を聞いたり、アカデミアの厳しい現状を垣間見たり、また、受験勉強ではない本来の勉強の楽しさを思い出したりもして、少しずつですがやりたいことや目指すべきところを思い描けるようになりました
 そんななかで、早く自立したいという希望と、物理や数学をやりたいという気持ちから、もう一度気大を受験することを決めました。
 受験対策は、現役で受験したときの成績開示を見て、足りないところを埋めるイメージで進めました。具体的には、まずは基礎能力試験(特に判断推理)のコツを掴むこと、次に、物理と数学の底上げに努めました。作文試験と人物試験は、現役のときに合格していたので、特に対策はしませんでした。身体検査について、私は、子どものころに大きい病気をしていますが、合格をもらっているので、同じような境遇の方がいらっしゃったら、安心して臨んで大丈夫だと思います。
 実際に入学してみて、優秀で穏やかな同期や先輩に恵まれ、まだ3ヶ月しか経っていないとは思えないほど濃密な時間を過ごしています。また、気大では、1年生から業務に関する講義があります。地球物理を楽しむだけでなく、4年後にはそのことを通じて人の命や財産を守れるようにならないといけないのだという責任も感じるようになりました。
 最後になりますが、このような稚拙な文章を最後まで読んでくださったあなたが、希望の進路を選べますようにお祈りしています。

愛知県出身・20才

 私が気象大学校の存在を知ったのは、浪人生活を始めて数ヶ月ほど経過した頃でした。元々、地球科学に関心があり、大学で本格的に学びたいと思っていました。現役での大学受験の失敗により浪人が決まり、しばらくして、偶々手に取った天気に関する本のコラムで、気象大学校が紹介されているのを見つけました。気象大学校に入学すれば、自分の興味分野について学びを深められる上、将来はそれを生かして、人々のためにという意識の下、仕事をすることができるのではないかと感じ、気象大学校を第一志望校として意識するようになりました。
 試験対策ですが、気象大学校の入試は時期や試験科目が特殊なこともあり、自分なりの戦略を立てることが重要になると思います。私はここで、成功と失敗の両方を体験しました。まずは成功した点についてです。私は、配点が大きく差がつきやすい基礎能力試験で点数を稼ぐことができれば強みになるのでは、と考え、その対策にかなり力を入れました。入試直前の1ヶ月間で、公務員試験対策の参考書や気象大学校の過去問10年分を用いて、傾向の分析や知識の詰め込みを行いました。結果、合格者の中でも高めと思われる点数を取ることができました。次に失敗についてです。学科試験(記述式)の過去問も10年分解いたのですが、物理はその10年間はずっと、力学・熱力学・電磁気の3分野での出題しかないことに気がつき、それらに絞って対策をしていました(他の分野は、気象大学校の受験を決めてからほぼノータッチでした)。そして迎えた本番、出題されたのは熱力学ではなく波動でした。一瞬パニックになりかけましたが、一呼吸置き、とにかく解けそうなものから確実に解き、書けるだけのことを書くということに力を注ぎました。結果、当初の目標点を大幅に下回ったものの、なんとか合格点は取ることができました。私はこの戦略ミスと引き換えに、「何があろうと最後まで諦めるな」という教訓を得ました
 受験というのは何が起こるかわからない、不確定なものです。しかし、だからこそ、自分自身で状況をつくりかえることだってできます。最後まで自分を信じて突き進んでください。
 志を同じくする仲間と素晴らしい環境で学べるこの気象大学校で、皆さんにお会いできることを楽しみにしています。

福岡県出身・19才

 私が初めて気象大学校を知ったのは浪人生の8月、1回目の模試を終えて本気で受験校を考え出す時期でした。この頃までは存在を知りませんでしたが、友達から受験を勧められ、気象大学校の情報を仕入れ始めました。調べると定員は15名で一般の大学に比べてかなり少なかったので、特定の分野を少人数の仲間と学びたいと思っていた私にはかなり合っているのかなと感じました。しかし別の国公立大学も目指していたので、とりあえず受験をしてみて考えようと思いました。
 受験科目は数学、物理、英語、そして教養科目があります。私は夏休みに物理を量、質ともに十分演習をこなしていたので本番の解答のスムーズさに繋がったのかなと思います。受験生の皆さんも他の大学も併願されている方が多いと思います。その大学の受験科目の中でも特に、先に物理を仕上げておくことが気象大学校合格のための有効な戦略だと考えます。
 気象大学校では特に数学と物理が重要視されるため、受験対策が入学後の学習にかなり響いてきます。大学に入学した今、勉強は大変ですが新しいことをどんどん吸収し満足のいく学生生活を送っていると思います。皆さんも大学入学後の楽しい学びを目指して、受験頑張ってください。

大阪府出身・20才

 私は高校生のときに気象大学校を知りました。正直なところ、気象については何も知らず、あまり興味もありませんでしたが、少人数制の校風に惹かれ、受験を決めました。しかし、現役のときは気象大学校や国立大学ともに全敗でした。一浪時も気象大学校を受けることに決めましたが、そのときも不合格でした。それゆえ、私立大学に進学することとなりましたが、もう一度挑戦したいという気持ちがあり、さらにもう一年、国立大学と気象大学校を受験しました。結果、国立大学には落ちましたが、気象大学校に入学できることとなりました
 私は学科試験(記述式)よりも基礎能力試験や学科試験(多肢選択式)が特に苦手でした。3回の受験のどれにおいても高得点を取ることができませんでした。気象大学校の試験の得点は標準点を算出するため、基礎能力試験や多肢選択式試験の1問で大きく得点が変わってきます。
 人それぞれ得意不得意があると思いますが、気象大学校の受験ではほぼ全分野について問われます。なるべく早めに、さまざまな知識を蓄えて、気象大学校の受験に挑んでください。

岐阜県出身・18才

 私は中学校3年生の時、親戚から聞いたのがきっかけで気象大学校を知り、そして志望するようになりました。幼い頃から気象や地震、火山に興味を抱き、将来はこの興味ある分野を活かしつつ人々の役に立ちたいと思い、気象庁勤務を夢みていた矢先のことでした。ただ、高3の夏まで受験するかどうか決めきれていませんでした。しかし、担任の先生が背中を押してくださったこともあり、受験を決意。すぐさま出願しました。受験する数週間前から過去問を4年分解き、対策しました。
 さて、実際の受験について述べます。気象大学校は、学科試験(多肢選択式)、基礎能力試験という他大学にない試験が課されます。いずれもマーク式です。
 まず、学科試験(多肢選択式)についてです。レベルとしては共通テストよりも易しめと言って良いでしょう。英語、数学、物理の3科目が課されますが試験時間も180分あります。失点を抑えるという姿勢で臨むことが肝要です。
 次に基礎能力試験についてです。これは公務員に課されるもので、社会の知識を問う問題や、論理パズルのような独特な問題もあります。理系学生にとって対策が難しいです。試験時間も90分と学科試験より厳しめです。解けるところから手を付けることを意識すると良いでしょう
 また、作文試験もあります。お題は年によってまちまちです。試験時間は50分で、いつまでも書かずに悩んでいると時間がなくなっていきます。
 続いて、学科試験(記述式)についても述べます。英語、数学、物理の3科目です。個人的には過去問演習を通じて数学がもっとも難しく感じました。本番でも数学は手応えがかなり悪かったです、しかし、実際の開示得点を見るとその手応えよりも30点ほど上がっていました。とにかく書いて部分点を取ろうとする意識が重要です。
 以上、第一次試験についてでした。なお、現役生の場合、試験日が早いため、数Vや物理の学習が終わっていないことも考えられます。数Vは全分野、物理も電磁気までは学習し終えることが望ましいです。
 次に第二次試験について述べます。面接試験が課されます。事前に書いた面接カードをもとに質問が展開されます。面接官の方は終始穏やかに話され、いわゆる圧迫面接とはかけ離れていました。おかげで私の緊張も和らぎました。
 ここまで受験についてつらつらと書いてきました。私は今、気象大学校に入学して本当に良かったと心の底から思っています。学生でありながら給与が貰えますし、何よりも同期や先輩、教官と濃密な付き合いができているからです。
 受験料は無料です。少しでも気象や地震、火山、海洋に興味がある方、気象庁で勤務したいと思う方は、腕試し程度でも良いですからぜひ受験してみてください。そして来春入学される方々と会えるのを心待ちにしています。読んでくださりありがとうございました。


※上記記載内容はすべて2023年8月現在のものとなります


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